癒しとジャズとバーボンと……

アクセスカウンタ

zoom RSS 身捨つるほどの 祖国はありや

<<   作成日時 : 2007/03/26 05:34   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 3 / コメント 2

 寺山修司です。「名言集」と題して、PARCO出版から本が出ました。「ジャジー」の概念は、難しいと思うのですが、その時代の「空気」を醸し出すものであったり、型を破るものであったり。また、耳にすること、読むことで、理由なく、そこはかとない郷愁や哀愁、感慨を覚える。そんなものも含んでいる。この一冊はどうでしょうか。

 マッチ擦る
 つかのま海に
 霧ふかし
 身捨つるほどの
 祖国はありや

 実験劇団「天井桟敷」の主宰者として、アングラの時代を生きた寺山は、一方で、カルメン・マキの「時には母のない子のように」、あしたのジョーのテーマソングの詞をてがけ、いずれも、ある種の暗さを抱えながら、気持ちに染み入って感情を揺さぶるインパクトを与えた、と考えます。

 「家出のすすめ」「書を捨てて、町へ出よう」などの著作を読みふけった時期もありました。
 それは、「熱病」にうなされるように太宰治に傾倒したり、三島由紀夫や坂口安吾の世界に魅せられるのと近い感覚。唐十郎が、李麗仙とともに新宿・花園神社の紅テントで、観客に水を浴びせかけながら、「状況劇場」として、彼の思いの発露を見い出そうとしていた、そんな時代の「風」に、「着いていかねば…」と、焦っていたころでもありました。

 ジャズを聴く感覚とも共通している。と、いうと、反論されるかもしれません。
しかし、何か、見えない袋にとじこめられ、自分なりにもがいている時に、その気持ちをやわらげつつも、十分に消化しきれないまま、受け入れている。抽象的ですが、そんな感じでしょうか。それをすべて時代のせいにしては、無理があることはわかっています。ただ、一方でその空気に「酔う」自分に満足していた部分もあったように感じます。

 ジャズにも当然、ボーカルはあるわけで、言葉を介して伝わってくる。それはそうなのですが、いかんせん語学力の不足の「おかげ」で、そのムード(雰囲気)に共鳴してはいても、所詮はそこまで。
 
 それに対し、寺山をはじめとした言葉の力を、まともにくらったわが身は、さらに深く鎮静化していった記憶があります。

 正直なところ、今回の「名言集」は、寺山の言葉の「区分け」が、かなり意図的とも思えるほど、しっかりされているので、実は重要であるべき曖昧さを失い、言葉への意味づけが、本人の意図するところとは、別の部分で固定されてしまっているように思えます。

 ただ、サブタイトルにもなっている「身捨つるほどの祖国はありや」という一文については、
あらためて、さまざまな想像力を働かせるきっかけになりました。

 もちろん、前段でも書いたように、これはリアルタイム(現代)の言葉ではなく、寺山が寺山として輝いていた時代の洗礼を受けていることを、十分に理解する必要はあるでしょう。

 そのうえで、今だからこそ、彼の発した真意を、今一度考えてみたいと思いました。

 最近、遅ればせながらジャック・バウアー(米ドラマ・24)に、すっかりはまり込み、ブログの更新を怠っています。24の例示が適切かは議論が分かれるかもしれませんが、今、日本人が、のめりこんでいるものの一例として、この「愛国心」に満ちたストーリー展開は、とても興味深いと思います。(当然、たかがドラマという軽い気持ちは大切ではあるが…)

 あるいは、東京タワーブーム。いうまでもなくリリー・フランキーの小説のヒットとドラマ化が、大きな要因になっていることは事実ですが、一歩踏み込んで考えると、「フン、東京タワー」と表向きで感じ続けていた人たちが、本当は、決してバカにしてはいなかった(むしろ共感を感じつづけていた)部分があったのではないでしょうか。だとしたら、それはどこから生まれてきたのでしょう。

 寺山修司はジャジーだと思う。
 
 若いころに刺激を受けた、彼の言葉を、あらためて読みながら、感じました。
 私は、愛国者ではありませんが。

 先日、行きつけのバーで、オールドのジャックダニエルをキープしました。
 テネシーウイスキーもバーボンと認めている私ですが、「いまさらジャックダニエル」という気持ちもありました。ただ、時代を経たラベルを、マスターから目の前に突きつけられたとき、「あ、これ飲みたい」。その深みは、表現する言葉が思いつかないほどでした。

 寺山の本を読みながら、姜尚中さんの著作が浮かびました。「在日」についての彼の考察を、寺山と対比させてみたいと感じたのです。

 ジャックダニエルを薦めてくれたマスターは、日本に進出したコットンクラブと懇意だと聞きました。
とりあえず24をXまで観たうえで、近いうちに、ジャズを聴きにいきましょう。

 寺山修司名言集―身捨つるほどの祖国はありや
寺山修司名言集―身捨つるほどの祖国はありや

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(3件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
あ、足がつる~~~( Д|||)。。。。(〃_ _)σ‖
今朝起きようとふっと全身でのびをした時、あ、足がつる~~~~( Д|||)・・・(__ヘ)☆\(^^;)めっちゃ、痛かったよ~~{{{{( _ )}}}}今日のは強烈( ...続きを見る
足がつる
2007/03/26 09:43
気持ちいいことないかなあ
気持ちいいことないかなあ ...続きを見る
気持ちいいことないかなあ
2007/03/26 18:44
僕は知らない寺山修司NO.29⇒「あしたのジョー」テーマ曲作詞
先週NHKのBS2で「とことん!あしたのジョー!」と題してアニメ版「あしたのジョー」を5夜連続・長時間放送していた。この「あしたのジョー」はボクにとっても、忘れ得ぬ名作の一本。子供のころの放送時も一応は観ていたのだがそんなに思い入れはなかった。 ...続きを見る
飾釦
2007/04/02 23:18

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして。私は日本反省協会というものを立ち上げました。もしよかったらホームページへいらしてください。http://www.geocities.jp/jsea2007/
また、ホームページの中でよりよい反省について検討をしていきたいと思っています。具体的には「反省の原因」・「反省の方法」・「改善の方法」の3つのプロセスについて記述したいと思っています。
もし、反省のあり方について何かいい方法を今まで聞いたことがあったり、ご自身で何か体験したことがありましたら、お手数ですが、教えて頂きたいのでよろしくお願いします。
また、上記3つのプロセスの要素のうち、1つだけの場合でも教えて頂けると幸いです。こちらまでメールを頂きたいのでよろしくお願いします。jsea2007@yahoo.co.jp
日本反省協会
2007/03/30 00:24
ちょとおきなくても、考えなくても分ることでしょう。「身捨つるほどの祖国はありや」は、無いですよ。しかし、寺山は、酔って言つたの、ムードで言ったの。氣分で言ったの、消防隊員が、火事の中、目の前に「助けてー」と言っている人がいるなら、アカンベーして帰る人がいるか。それができないのなら、消防隊員ではない。警察官でもない。すなわち、人権を言う資格などない、自分さえよければいいひとなのです。だから、酒を飲んで飛行機を操縦するやからもでてくるのだ。そんな、初歩的な初歩的な初歩的な事さえ分らないのが、政界にも、マスコミも、幅をきかしているから、日本が危なくなっているのだ。少しは勉強しろよ。
ちょとオキロヨ
2009/03/15 19:16

コメントする help

ニックネーム
本 文
身捨つるほどの 祖国はありや 癒しとジャズとバーボンと……/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる